UserLockの概要

UserLockの概要

UserLockの概要

UserLockは、Active Directory管理下のアカウントとコンピュータを管理するための製品です。
「UserLockサーバー」と「UserLockエージェント」から構成されます。

UserLockサーバー
  1. UserLockをドメイン配下のWindowsサーバーにインストールすると、「UserLockサーバー」として稼働します。
  2. UserLockサーバーのインストール時に、「UserLockコンソール」という管理用のアプリケーションがインストールされます。
  3. UserLockコンソールから、ActiveDirectory管理下アカウントに対するルール/制限の設定やセッション状態の監視ができます。
  4. 管理対象アカウントのセッションイベントや、ActiveDirectory/UserLockによる管理イベントはすべてデータベースにログとして記録されます。そのログデータをもとに、UserLockコンソールから様々なレポートを出力することができます。
UserLockエージェント
  1. 管理対象となるドメイン配下の各コンピュータに、「UserLockエージェント」をインストールすることで、UserLockサーバーがコンピュータを管理できるようになります。エージェントには複数種類があり、監視したいセッション種別に合ったものをインストールします。
  2. UserLockデスクトップエージェントはWindowsサービスとして稼働します。
  3. エージェントの配布はUserLockコンソールから簡単に行うことができます。

UserLock infrastructure

UserLockエージェントが動作している端末にActive Directoryアカウントでログオンが行われる際、エージェントがUserLockサーバーと通信し、ログオンしようとしているアカウントに設定されたルールや制限をチェックして、ログオンを許可すべきかどうか判断します。

アカウントに対するルール/制限の例

  1. 初期アクセスポイント数の制限
    アカウントの初期アクセスポイント数を制限します。
  2. 同時接続セッション数の制限
    アカウントのセッション種別毎に、許可する同時接続セッション数を制限します。
  3. MFA(多要素認証)
    アカウントがログオンする際、Windows認証パスワードとは別の手段の認証を要求します。
    認証手段として、プッシュ認証(UserLockプッシュアプリ)、TOTP認証(認証アプリ・カード型トークン)、HOTP認証(USBトークン)が利用できます。
  4. ワークステーション制限
    アカウントがログオンできるワークステーション/ターミナルを制限します。
    たとえば、『アカウント「Alice」は、「PC001」というホストにのみログオンを許可をする』といった制限をすることができます。
  5. 地域制限
    アカウントを使用してログオンする際の接続元の地域(国)を制限します。
  6. 時間帯制限
    アカウントを使用してログオンできる時間帯を制限します。
    『月~金曜日は8:00~17:00の間ログオンを許可し、土日はログオンを許可しない』といった制限をすることができます。ログオン中に制限時間帯を逸脱した場合、強制ログオフさせることもできます。
  7. 時間割り当て制限
    アカウントがログオンできる時間数を制限します。たとえば「1日あたり8時間」「1週間あたり40時間」のように、定義された期間内の時間数を指定します。ログオン中に割り当て時間上限に達した場合、強制ログオフさせることもできます。

セッション種別の例

下記のセッションを監視できます。
  1. 対話型セッション
    Windowsマシンへのログオンセッション
  2. IISセッション
    「Windows 認証」または「基本認証」の認証モードで構成された IIS アプリケーションへのセッション
  3. VPNセッション/Wi-Fiセッション
    Microsoft ネットワーク ポリシー サーバー で RADIUS プロトコルを使用して認証された場合のVPN/Wi-Fiセッション
  4. SaaSセッション
    UserLock シングルサインオンで連携を行ったアプリケーションへのセッション

セッション監視の例

  1. イベント通知
    セッションで発生したログオンイベントをメールやポップアップで通知します。
  2. セッション操作
    不正なセッションの強制ログオフが行えます。
  3. ユーザーステータス表示
    あらかじめ定義されたリスク行動(例:パスワードを一定回数連続で間違える等)をとっているセッションを検知します。
    また、リスクレベルをあらかじめ定義し、リスク行動をとっているアカウントをレベル毎に色分けして表示します。
  4. ユーザーのブロック
    不適切と判断されたユーザーをブロックします。

レポート出力の例

  1. ユーザーセッション履歴レポート
  2. 同時接続セッション履歴レポート
  3. セッション数推移レポート
  4. 勤務時間レポート
  5. ログオン拒否レポート
  6. MFAレポート
レポートは定期的にファイル出力することができ、また出力されたレポートファイルをメールで管理者宛に送付することができます。

エージェント種別の例

管理対象のマシンに、セッション種別に応じた「UserLock エージェント」をインストールする必要があります。
  1. デスクトップエージェント: Windowsワークステーション/ターミナルセッションを監視するためのエージェントです
  2. IISエージェント: IISセッションを監視するためのエージェントです
  3. NPSエージェント: Wi-Fi/VPNセッションを監視するためのエージェントです